耳にしたことがある方はなかなかの歴史・料理通?
カモシレマセン。
9/8の「L4YOU」という番組で
「煎り酒」「煮貫」という調味料が紹介されていました。
歴史好きとしても、食べるの大好き、としても
興味がわいたので、ついついメモしてみました。
煎り酒・煮貫というものは、
どちらも江戸時代から調味料として使われていた食材だそうです。
1643年に出版された、日本最後の料理本
「料理物語」に載っていたという歴史ある調味料らしいです。
ということで今回は
・煎り酒のつくりかた
・煮貫(にぬき)のつくりかた
・料理のつくりかた~煎り酒編~
・料理のつくりかた~煮貫編~
という題材でメモしていきたいと思います。
料理好きの方も、歴史・風俗史好きの方も
話のタネに楽しんでいただければ幸いです。
料理好きの方も、歴史・風俗史好きの方も
話のタネに楽しんでいただければ幸いです。
鰹一升に梅干15~20個ほど入れ、
古酒二升に水と溜りを少しいれ、
一升ほどに煎じて冷ます
…というのが本来の方法だそうです。
御家庭で作るなら
↓↓
純米酒四合
梅干し4個(塩分強めのもの)
鰹節10g
塩小さじ1/2
が作りやすい分量だそうです。
1)酒を温めます。
2)梅干と鰹節を入れて水分が半分になるまで煮詰めます。
3)煮詰めたら、濾します。
4)塩で味を整えたら完成です。
ここでの注意点は【弱火で加熱】することです。
強火だと危険です。
これは鯉に合わせた料理が人気だったそうですね。
・煮貫(にぬき)のつくりかた
味噌一升に水を三升入れてもみたて、
袋に入れて垂らす
鰹を入れて煎じこしたものである
…というのが本来の方法だそうです。
御家庭で作るなら
↓↓
(八丁味噌がコクが出るのでお奨めだそうです。)
を水450mlで伸ばしていく、
2)キッチンペーパーなどで濾す
(※濾すのに時間がかかります。がガマンしてください)
3)鰹節10gを入れて、弱火で5分ほど煮る
4)ザルで濾してできあがり
江戸時代では煮貫を蕎麦汁などにつかったそうです。
大根おろしを投入するとオツらしい。
・料理のつくりかた~煎り酒編~
料理が2品ほど披露されていましたので、
こちらもついでにメモしてみました。
「煎り酒を使ったネバ刺し」
(二人分)
煎り酒60ml
水溶き片栗粉適量
オクラ4本
長いも10cm
めかぶ20g
ウズラの卵の卵黄1個
柚子胡椒 少々
鯛の刺身2人分
1)煎り酒に
水溶き片栗粉でとろみをつけて
氷水で冷やす。
2)小鉢のようなものに
長いも、おくら、めかぶ、柚子胡椒
ウズラ卵の黄身などをもりつけた上に
(1)をかける。
おもいきり混ぜ合わせて
鯛の刺身を、
からめながらお召し上がりください。
鯛の刺身は昆布締めにすると
また美味だそうです。
・煎り酒の活用ポイント
梅干の酸味があるのが特徴。
現代料理につかうなら、
油分を足すのがポイントです。
活用例)
「茹で蛸のミルフィーユ仕立て」
1)茹でた蓮根を1mmほどの薄切りにし、
甘酢につけこむ
2)薄焼き卵をつくる
3)薄焼き卵、大葉、湯剥きしたトマト、
茹で蛸を薄く切る
4)煎り酒ドレッシングをつくる
煎り酒大匙2、ごま油大匙1/2
塩・胡椒少々を混ぜ合わせる
5)ラップの上に1~3の材料を重ねて並べ、
崩れないようにラップでくるみ、おさえて
ミルフィーユ状にする。
ラップの上から包丁で切り分ける
6)きゅうり1/2をすりおろし、
かるく水気を絞り、(4)と合わせる
7)(5)を器に盛り付けて、
(6)のきゅうりをトッピングする
他に鶏肉、人参・牛蒡などと一緒に
炊き込みご飯にするのも美味だそうです。
(炊飯器で炊きこむときに、
米2合あたり
煎り酒250ml
鰹昆布出汁125ml
みりん25ml
の割合で炊き上げます。
・料理のつくりかた~煮貫編~
・煮貫の活用ポイント
味噌の味が効いているらしく、
現在料理につかうなら
甘みを足すと良いようです。
活用例)
「きのこと菊菜の煮貫びたし」
1)煮貫1カップとみりん40mlを足して煮詰める
2)菊菜(春菊)を1/2束をさっと茹で、
水気をきったら食べやすい大きさにに切る
3)油あげをかるく湯通しして、
フライパンなどで焦げ目をつけ、一口大に切っておく
4)柿1/4個を拍子切りにし、
カニカマボコ2本、舞茸1/2パックをほぐす。
5)(1)の出汁と鰹昆布出汁を1:2の割合で混ぜる
6)春菊と油あげは(4)の煮貫みりんと出汁を合わせる
舞茸は煮貫とみりんを足してフライパンで焼いて冷ます
(丁寧に下味をつけることがポイント)
7)材料を器にもりつけて、酢橘のしぼり汁と
(5)の出汁を合わせたものをかける
柿を煮貫に足すことで、柿の甘さがプラスになるそうです
材料を最後に合わせる前に、食材に下味をつけることが
この料理のポイントのようです。
味噌の風味を活かして、煮魚にもぴったりだそうですよ。
野菜や豆腐、魚の切り身(+あら)や魚と炊き合わせるというのも
よいようです。
(番組では、
煮貫と魚のあらを煮て沸騰させ、出汁をとったものに
豆腐・野菜、魚のおろした身部分を天婦羅にして、
上記の煮貫出汁で食べるという料理でした)
最後に)
どちらも美味しそう+身体によさそうな調味料で、
作ってみたい気もします。が、
しかし特に煎り酒は
純米酒(4合も…)を惜しげも無く調味料に使うというあたり、
お酒好きにとって、作るにはちょっともったいない気もいたします。
煮詰めるくらいならそのまま呑みたい…
が、
梅や鰹出汁のきいた日本酒調味料というのも良いですね。
きっと上品な味醂みたいな感覚なのかもしれません…あ、涎が…。
煮貫も、濃いめの味噌ダレみたいなものでしょうか?
名古屋メシの、味噌カツのタレや田楽豆腐にも使えそうですね♪
ネックなのは、水溶き味噌を濾す時にやたら時間がかかること
(数時間単位!?)だそうです。
お料理好きな方、
身近な料理通をうならせてみたい方は、
是非とも作ってみてはいかがでしょうか??(^▽^)